2012/01/01 23:52
From ヒロ
Sub あけおめ

大ちゃんちゃんと寝た?
オレ、今起きたよ(笑)
さすがにグッタリだったよ。
ステキなスタートが切れて、大ちゃんと一緒に新しい年を迎えられて嬉しかったよ。
今年もよろしくね(^-^)!!!


 −END-




2012/01/01 23:54
From 大ちゃん
Sub あけおめ

よく寝たね〜
僕もちゃんと寝たよ

カウントダウン、楽しかったね。
一緒に新しい年を迎えられて僕も嬉しかったよ。
今年も一緒にいろんな事していこうね。
こちらこそよろしく


  ーEND−

 

2012/01/01 00:00
From ヒロ
Sub これから

大ちゃん今出られる?
1日遅れだけど一緒に初詣いかない?
行けそうなら迎えに行く


 −END−


2012/01/02 00:02
From 大ちゃん
Sub 初詣

待ってる


 −END−

 

 



「大ちゃん。」

白い息を吐きながら僕を迎えに来てくれた大好きな人。

「改めまして、あけましておめでとう。」

一日寝てたからかスッキリした顔で僕に笑いかけてくれる。数時間前まで一緒にいたはずなのに何だかすごく久しぶりにこの笑顔にあった気がする。プライベートの彼の笑顔。僕だけに向けてくれる笑顔。やっぱりかっこよくってずっと一緒にいるはずなのに未だにときめいてしまう。
ヒロの声を聞きつけたジョンが嬉しそうにやってくるのを今ではもうすっかり慣れたヒロがガシガシと撫でてジョンにも新年の挨拶をしてる。ジョンだってライブに一緒に行ってたのにね。ヒロのこういうところが可愛らしいなと思う。こんなにかっこいいのにちょっと抜けてるんだよね。

「ヒロ、車?」

靴を履きながら尋ねると、いつものとこに止めさせて貰ったよとジョンを撫でていた手を止めて答えた。

「どこに行くつもり?車で行く?」

「どっちでもいいけど。大ちゃん行きたいとこある?」

「え?行きたいとこあるから誘ってくれたんじゃないの?」

「え?初詣行きたいと思ったから、どことか決めてないよ。だって大ちゃん、車に飾るヤツ欲しいんでしょ?」

ヒロってば・・・。
いつもこんな感じ。思いつきで行動するヒロはあんまり後先のことを考えてない。その事をヒロに言うとそんな事ないよって言う。どうやら僕と居る時だけはそうなるみたいだってことが最近解った。考えるのは大ちゃんの仕事なんてふざけて言うくらい。でもその事が僕は嬉しかったりする。僕にだけ甘えてくれてるみたいで。

「じゃあさ、少し歩いてもいい?小さいけど神社があるよ。」

「いいね!!じゃあそうしよう。」

そう言って手を差し出すヒロ。何?って顔で見るとどうやら手を繋ぎたいみたい。

「いいでしょ?たまには。」

「たまには、なの?」

笑ってそう言うと、

「じゃあいっつもするよ。」

って笑いながら僕の手を取った。
1日ずれただけで人気のなくなった深夜の街を手をつないだまま歩く。星を見上げたり、出会った猫に声をかけたりしながら静かな住宅街を寄り添って歩く。会話がなくても分かり合える穏やかな時間。僕達が寄り添ってきた時間の数だけ微笑みあって歩く道。

小さな神社はいくつかの露店がまだ営業してたけど、ほとんど閉めてしまったみたいで、ホントはずらりと並んでいたんだろう参道の両脇が歯抜けのようになっていた。残った露店を見ながら特に並ぶこともなく本堂までたどり着いた。

「ご縁がありますように、だよね。」

財布の中から5円玉を探していると、ヒロは

「十分ご縁がありますように、だよ。」

と50円玉を取り出してみせた。

「欲張り〜。」

「せっかくなら沢山お願いしたいじゃん。」

二人並んで賽銭箱に投げ入れるとお願い事をする。
願い事はいつだってひとつ、

ずっとヒロと一緒にいられますように・・・。

もしも音楽っていう繋がりがなくなってもヒロと一緒にいたい。僕はいつだってそう思ってる。もっとも僕とヒロの間から音楽がなくなるなんてことないんだけどね。僕達が二人で入ればそこには必ずメロディが生まれるから。ヒロの事を考えるとメロディが溢れる。そしてその音はヒロに伝わる。僕の気持ちはヒロが言葉にしてくれる。不思議だなって思う。別に何も言ってないのに僕の思った通りの言葉が乗ってくることがたくさんある。ヒロは僕の気持ちをどこかで覗いてるんじゃないかって思う。
お願い事をしっかりして目を開くと隣からヒロが優しい目で僕を見てた。

「欲張り。ずいぶん沢山お願い事してたよね。」

「違うよ!一個しかお願いしてないもん。」

「ふ〜ん。何お願いしたの?」

解ってるくせに聞いてくる、ニヤニヤしたヒロの顔。

「教えない!言ったら叶わなくなっちゃうもん。」

「そんな事ないでしょ。叶ってないの?」

そう言いながら僕の手をきゅっと握ってくる。覗き込まれるその瞳に僕は弱い。

「・・・知らない。」

ヒロが楽しそうに笑う。憎らしいくらい自信過剰な男の手をぎゅっと握り返して階段を降りる。そんな僕に引きずられるようにヒロも慌てて階段を降りてくる。

「オレも。大ちゃんと一緒にいられますようにってお願いしたよ。」

「言ったら叶わないんだから。」

「えぇ〜嘘でしょ?困ったなぁ。一緒にいられないのか〜。」

「全然困ってない!」

するとヒロはニヤっと笑って、

「だって大ちゃんのお願い事がまだ残ってるでしょ?」

余裕たっぷりの声で言った。

「これからもよろしくね、大ちゃん。」

かっこいい僕の彼氏は僕しか知らない甘えたがりの笑顔で僕に抱きついた。

「もぉ、ちょっと!ヒロ!」

「寒いから。いいじゃん、みんな見てないよ。」

「重いってば。」

「大ちゃんあったか〜い。」

「ヒロ!」

 

 


いくつも年を重ねて、そのたびに僕達は願う。
ずっと一緒にいられますように・・・。


「またこうして一緒に初詣しようね。」


僕は頷く代わりにヒロの手をきゅっと握った。

 


今年もいい年になりますように・・・。


 


  END