08/12/24 16:48
From 大ちゃん
Sub リハ終わった?
いよいよ今日からだね!(^・^)
今、リハ中かな?
楽しいクリスマスライブになるといいね(*^。^*)
僕も聴きに行きたいよ〜〜(ToT)/~~~
−END−
08/12/24 18:02
From ヒロ
Sub いよいよ(^o^)/
リハ終わったよ!!!
大ちゃん、来てくれるの?(゜o゜)
席、用意する!!ヽ(^o^)丿
オレ、張り切っちゃうよ!!!
−END−
08/12/24 18:05
From 大ちゃん
Sub 行かれないよ(@_@。
無理だよ〜〜。
もう、始まるんでしょ?
それに疲れちゃって・・・(^_^;)
さすがに今日くらいはゆっくりさせてよ。
ワンコ達も今日は頑張ったし、お家でゆっくりディナーでもするよ(^o^)/
−END-
08/12/24 18:08
From ヒロ
Sub 残念(T_T)
来てくれたらいいのに・・・(/_;)
そしたらオレ、大ちゃんの為だけに歌うよ。
−END−
08/12/24 18:11
From 大ちゃん
Sun ありがと(*^。^*)
ちゃんとみんなの為に歌ってあげて。
僕はいつでも聴けるんだし。
ここからだけど、ヒロにパワーを送るからね(^o^)/
ヒロも僕に聞こえるように歌ってね(^_-)-☆
−END−
08/12/24 18:13
From ヒロ
Sub もちろん!!!!
大ちゃんに届くように歌うよ(^o^)/
じゃあ、行ってきます(^_^)v
−END−
08/12/24 18:12
From 大ちゃん
Sub 行ってらっしゃい(^_^)v
うん!!
がんばってね(^o^)/
−END−
08/12/24 21:12
From 大ちゃん
Sub シリウス☆
おつかれ(^o^)/
今すぐ70階に行ってみて。
シリウスが見える?
−END−
・・・22:00・・・
「おつかれさま〜!!」
通路を行きかう人に挨拶を交わし、クリスマスイベント初日の余韻を味わう。
久しぶりのソロ。しかもイベントの一環とあっては、まぁ、それなりに規定もあるわけで・・・。
そんな一応の軽い縛りはあるものの、それでも久々のソロライブ。やっぱりライブっていいよな〜〜〜。
こんなスタイルも今だから出来る事。もっと前だったら、もしかしたら間が持たなかったかもしれないな(苦)
これから先、もしこういう機会があれば、またチャレンジしてみたい。その時はもっと大人なオレを見せることが出来たらいいなって思うけど。
控え室に戻り、とりあえず顔を洗う。メイクを落として初めて日常のオレ自身に戻れる気がする。まぁ、いつまでも汗ビッショリのままっていうのも気持ちが悪いからね。ささっと衣装を脱いで、私服に着替えたところで鏡の前に置きっ放しになっていた携帯が光っているのに気がついた。
ん?メールか。
何?コレ・・・。
70階?シリウス???
展望台でもあるのかな?
確か・・・シリウスは冬の星座だったよな・・・?
今すぐ行ってみて・・・って事は、そこに何かあるのか?
オレは軽くスタッフに挨拶を終えると、メールの指示に従うことにした。
・・・22:40・・・
足早に70階までの道を急ぐ。
室内にいるのにサングラスでは目立ちすぎるので、それを外し、代わりにニット帽を深く被った。
なんか、怪しくね?オレ・・・。
幸いエレベーターにはオレ一人だったので、その隙に帽子を被りなおす。
70階に着くと、そこは展望台でもなく、レストラン?バー?高級そうな入り口が待っていた。
えぇ?何だよ、コレ!?
慌てて踵を返す。そんなオレのポケットの中が小さく震えた。
「もしもし?」
思わず声を潜めてしまう。
『お疲れ。』
「大ちゃん!!」
『シリウス、見つかった?』
「星なんか見えないよ。ちょっと大ちゃん、どういう事!?」
『シリウス、見えるでしょ?目の前だよ、目の前。』
「だから、室内だよ、ここ。外なんか見えないよ。」
『ちゃんと見上げて。よ〜〜〜く目を凝らして見てみて。』
「えぇ!?」
オレは渋々上を見上げながらぐるりと周りを見渡した。
『ソコ!!』
携帯の向こうからストップの声がかかる。
オレはその言葉通りその場所を良く見ると・・・。
『シ・リ・ウ・ス。ね?見えたでしょ?』
そこにあったのはお店の名前。こんなの・・・気付くわけないじゃん。
オレはため息をつきながら見上げた視線を戻す。するとその先に・・・
「大ちゃん!?」
携帯を片手ににこやかに笑いながら手を振る彼がいた。
「な・・・なんでいるのぉ!?」
店の中から手を振る大ちゃんが信じられなくて、オレは恐る恐る近付いた。
だって・・・今日はワンコ達とディナー・・・って。
「ビックリした?」
「ビックリしたよ!!来るなら来るって・・・。」
思わずぺたぺたと触りながら答える。
「・・・夢じゃ・・・ない。」
「あはは。夢って。」
「だって〜〜。」
「昨日の仕返しだよ。」
そう言ってくしゃっと笑う。
仕返しって・・・こんな嬉しい仕返しならいくらでもOKだよ!!
「もうね、待ちくたびれちゃったよ。ヒロが早く来てくれないから飲みすぎちゃった。」
そう言いながら座っていた席へとオレを案内してくれる。
店内は落ち着いた大人な雰囲気で、オレは慌ててこの場に似つかわしくない帽子を取った。
「こっち。」
指し示されたのは横浜の夜景が一望出来る窓側の席。
「うわ〜〜〜。」
「昨日は上から見たよね。」
窓の外を見ながら嬉しい事を言ってくれる。昨日の・・・気に入ってもらえたみたい。
「じゃあ、改めて、乾杯。」
ウエイターを呼び止めてオーダーをするとすぐに琥珀色の液体が運ばれてきた。
「メリークリスマス。」
「お疲れ、ヒロ。」
ライブ後の乾ききった喉に流し込む。
「うわ〜〜〜ウマイ!!」
この一杯がたまらないんだよね。
目の前では大ちゃんが楽しそうに笑ってる。オレも思わず笑顔になる。
まさかこんな素敵なクリスマスイブが過ごせるなんて思っても見なかった。
大ちゃん・・・ホントにありがとう。
他愛のない会話をしばし楽しみながらグラスを進める。するとオレのポケットで小さく振るえる携帯電話。
「ごめん。」
そう断っておいて電話に出る。
「もしもし?」
『あ、貴水さん、今、どこですか?』
電話はマネージャーの林さんからだった。
「えっと・・・どこって・・・。」
大ちゃんの事を言っていいものか悩んで、チラッと視線を向けると大ちゃんが“誰?”と聞いてくる。
「林さん。」
受話器を押さえて答えると、大ちゃんが貸して?とオレの携帯電話を受け取った。
「もしもし、浅倉です。」
『え!?あ・・・浅倉さん!?お、お世話になってます。』
「ヒロ、拉致しちゃいました。」
『あの・・・。』
「嘘ですよ。今、一緒にいるんです。今日のこの後の予定はフリーですよね?」
『はぁ・・・まぁ・・・。』
「それじゃあ、お借りしていいですか?きちっと明日のライブには行かせますから。」
笑いながらオレを見てそう言う。
『かまいませんけど・・・。』
「それじゃあ、ソロライブ初日打ち上げ、させてもらいますね。」
『えぇ。解りました。くれぐれも飲み過ぎないように伝えてください。』
「はい。お任せください。」
そう答えて大ちゃんはオレに電話を返してくれた。
「あの・・・。」
「飲みすぎるなって。」
ニコリと笑ってそう言う。
『貴水さん。』
電話口の向こうから林さんの呼ぶ声がする。
「は、はい?」
『浅倉さんに迷惑掛けないようにしてくださいね。明日もライブなんですから、時間厳守で!』
「解ってるよ。」
『じゃあ、私、帰ります。浅倉さんによろしくお伝えくださいね。』
「うん。ありがとう。お疲れ。」
そう労いの言葉を掛けて電話を切る。と、目の前でクスクス笑っている大ちゃんがいる。
「何?」
「なんか、子供みたい。」
「子供って・・・。」
「だって、飲みすぎるなとか。まるで子供じゃない。」
そう言って笑い転げる。
「酷いな〜〜も〜〜大ちゃんは。」
ふてくされながらお酒に口をつける。
「飲みすぎるなって言われたんじゃなかったっけ〜?」
「そんなに飲んでないじゃん!!」
思わずムキになって言い返した言葉に大ちゃんがさっきよりも大きく笑い出す。
「ちょっと、もう!!」
洒落た雰囲気の中に似つかわしくなく、オレ達は腹を抱えて笑いあった。
シリウスと名のついたバーラウンジはその名の通り、地上の星に囲まれている錯覚を起こさせる。特にこの窓側がまるで宙に浮いているような気にさせる。昨日の・・・あの浮遊感。上空で飲んだ甘いシャンパンの味を思い出す。今日はそれよりは強めのお酒だけど・・・。
ふとざわめきが起こり、流れ出すピアノのメロディ。ホールのバーカウンターの横に置いてあったピアノに女性が座っていた。
ジャズのメロディ。心躍るような、それでいてどこかシャープでシックな音色が店内を満たす。
2人でそれに聞き入る。
どうやら日に何回かジャズライブがあるらしく、それを知っていたお客さんはピアノの方を向いてその音色に身を任せていた。
大ちゃんも目を閉じてピアノの音に聞き入っている。オレはそんな大ちゃんをじっと見詰めて、流れる音色を聞いていた。スタンダードなジャズナンバーもあれば、最近のポップスをジャズアレンジにしたものもあった。まぁ、選曲は大人向けのものばかりだったけれど。
ふと、この時期ならではの曲がかかる。雪の存在を感じさせるような曲、ホワイト・クリスマス。
思わず鼻歌が出てしまう。すると大ちゃんが目を開けてオレを見た。クスっと笑う。オレは気を良くして小声で歌い出す。一瞬驚いた表情を見せた大ちゃんだったけど、オレの声を聞く為に身を乗り出してくれた。
クリスマスメドレーは続く。
ジングルベルのメロディーにオレの声も思わず大きくなる。すると隣のテーブルに座っていた外人さんが、オレにGood!!と親指を立ててくれた。気付くと周りのテーブルのお客さんがオレを見ていた。
「ちょっと、ヒロ!!」
嗜めるような大ちゃんの声。でもそれよりも多い、周りの期待の眼差し。
クリスマスだし、まぁ、いっか!!
オレは思い切り歌いだした。
バーラウンジにオレの声が響く。するとピアノを弾いていた女性が困ったようにこっちを伺った。
そりゃあビックリするよね。
オレの歌に引きづられたのか、女性の旋律が危うくなる。
すると大ちゃんが諦めたように席を立った。
しばらくすると心地良い音が流れてきた。見ると大ちゃんがピアノのところに座っている。
オレを見てニコリと挑戦的に笑う。
よ〜〜〜し!!オレも全開!!
大ちゃんの旋律に導かれながら幾つものクリスマスソングを歌う。バーラウンジが一気にコンサート会場のようになる。ビックリしてる人も、気持ちよく目を閉じている人も、楽しそうに歌ってくれる人も、みんな一緒にこの素敵な夜を味わう。
メドレーを大ちゃんのピアノの音で締めくくり、音が途絶えると、隣の外人さんを筆頭にした何組かが拍手を送ってくれた。気を良くして席に座ろうとすると、近付いてくる女性の影。
「あの〜〜〜accessの・・・。」
ヤバイ!!バレタ!!
オレと大ちゃんは顔を見合わせると、
「違います!!他人の空似!!」
「ごめんね、内緒にしといて!!」
そう叫んで、鳴り止まない拍手の中、店を抜け出した。
「あ〜〜〜面白かった!!」
店を抜け出してエレベーターで一気に下まで降りたオレ達はそのまま外の空気を味わいたくなった。
ほろ酔い加減の大ちゃんが海が見たい!って言い出したから、そのまま海に行こう!って事になって・・・。
「う〜〜〜み〜〜〜〜!!」
当然のことなんだけど、それを嬉しそうに言う大ちゃんを愛しく感じながら波の音を聴いている。
真っ暗な闇の中に揺れる波間。ザザン・・・ザザン・・・と繰り返される波音に、心地良いリズムが生まれてくる。
地上の光は眩く、クリスマスの彩りを持って煌めいている。
「こんなとこ、誰かに見られたら大変だね。」
全然大変とは思ってもいなさそうな声で大ちゃんが言う。
酔いのせいか、気分がいいみたい。
「み〜〜んな、それどころじゃないか。」
確かにまだまばらに人がいる。けれど、みんな自分達の事で手一杯な感じ。誰もこっちの事を気にしてなんかいない。
「きもち〜〜ね!!」
海辺の手摺りにもたれ掛かって大ちゃんが言う。
「落ちるよ。」
そう言ってやんわりと抱きとめて、腕の中に包んでしまう。
「ふふ。クリスマスっていいね。こんなに人がいるのに、だ〜〜れも僕達の事なんか気にしてないもん。」
「そうだね。」
そう言って、大ちゃんの髪にキスを落とす。
「ねぇ、ヒロ?」
「ん?」
「僕からのプレゼント、気に入ってくれた?」
腕の中からオレを見上げて大ちゃんが聞く。
「もちろんだよ!!まさか、今日会えるなんて思っても見なかったんだから。うれしいよ。」
「うん。」
遠くでジングルベルが鳴っている。
「ねぇ、ヒロ?」
「ん?」
「これからの予定は?」
「え?」
「これからの、よ・て・い!!」
大ちゃんが何を言っているのか解らず答えに困っていると、オレの腕をぎゅっと握って、その中に隠れるようにしてポソッと言った。
「今夜は、帰らなくてもいい?」
・・・帰らなくても?
え!?それって・・・。
「ホテル、取ってあるの。」
「えぇぇぇぇ〜〜!!!!」
思わず大声をあげる。
「いいの?悪いの?」
しっかりとオレの目を睨むように見て、大ちゃんが聞く。
オレはあまりの事にただコクコクと頷くだけしか出来なくて・・・。
すると大ちゃんはオレの腕をすり抜けて、走り出した。
「行くぞ!博之!!」
照れくさいのかぶっきらぼうにそう言って、来た道を戻り出す。
オレは慌てて大ちゃんの後を追った。
さっき降りたエレベーターをまた昇る。
何となく緊張しながら。
大ちゃんからこんなお誘いが来るなんて思っても見なかった。すげぇ〜大胆。さすがのオレでもそこまでは出来なかったよ。
エレベーターの僅かな機械が余計に緊張を煽る。
さっきまですぐそこで、たくさんのファン達と熱い時間を過ごしたのに・・・そう思うと余計に・・・。
オレってやばいよな。
静かにたどり着いたフロアはしんと静まりかえって、廊下を歩くオレ達以外に人影はない。
「どうぞ。」
大ちゃんに促されて中に入ると、目の前に広がるパノラマ。思わず窓に近づいて下を見下ろす。
「うっわ〜。高いね〜。」
そう呟いてふと振り向くと・・・。
「だ、だ、大ちゃん!?」
そこにはドンっと大きなベッドがたったひとつ。これって、これってさぁ!!!!!
目を白黒させながら大ちゃんを見ると、
「ふたつも必要ないでしょ?」
確信犯的笑顔。
マジかよ!?
あの大ちゃんが、あの大ちゃんがだよ!?
こんなクリスマス、ありがた過ぎて、オレ、明日のセトリとか歌詞とか、全部ぶっ飛びそうだよ!!
わたわたするオレを余所に、余裕な大ちゃんはクイクイとオレを呼び付けて、部屋の一画を指さす。
仕切られたその場所を覗きに行くと、
神様!!!!!!!!!
夜景を見下ろせる広めのジャグジーが・・・。
これってそういう事だよな?
二人で入れって事ですよね!?
思わずオレは生唾を飲み込んだ。
「だい・・・ちゃん?」
「なぁに?やらしーなぁ。ゴクッってなにさ。」
「だって・・・。」
情けないけどお預け食らった犬みたいに、なんて言うか・・・その・・・。
「一緒に入る?」
ニヤリと笑って大ちゃんが言う。
全く・・・人の反応を楽しむなんて、悪趣味!!!
「一緒に入ってくれるの?」
悔しいからオレもニヤリと笑って言い返す。
すると大ちゃんは急にふんわりと笑って、
「今日はヒロが頑張ったから、一緒に入ってあげる。」
「大ちゃん。」
「そのかわり!!」
人差し指を立てて大ちゃんが言う。
「今日はえっちはなしだからね。」
「えぇぇぇ〜〜〜!?」
「だって明日もライブでしょ?その美声にくもりが出たら困るでしょ〜〜。」
ニッコリと笑う大ちゃんに、オレは渋々頷いた。
「クリスマスだもん。そばにいるだけで満たされる事もあるでしょ?」
「う〜ん。」
大ちゃんの笑顔に、それ以上なにも言えず・・・。オレが困った顔をしてると、ぽそっと大ちゃんが言った。
「激しいのは、また今度ね。」
!!!!!!!!!!
大ちゃんのこれ以上ない殺し文句に、ぐうの音も出ない。
はぁ・・・これってホントにクリスマスプレゼント!?
身体にも精神にもキツイです、大介さん。
「さ、じゃあジャグジーでマッサージしてあげるよ。入ろ。」
「それって性感?」
「バカ。」
着ていた上着をオレに投げ付けて、ジャグジーの方へ消える。
思わず声をあげて笑い出したオレに、お湯の出る音に交じって大ちゃんの怒鳴り声が聞こえた。
「入るの!?入らないの!?」
「入ります!!」
オレは慌てて大ちゃんの後を追った。
一緒のベッドに入って天井を見上げながら、大ちゃんがぽつりと言った。
「メリークリスマス。」
その声の温かさに顔が綻ぶ。オレも思いのすべてを込めて囁いた。
「メリークリスマス。」
くすりと笑って、オレ達はひとつのベッドの中で触れ合うだけの優しいキスをした。
Sweet Happy Merry X'mas
20081224 END