08/12/06 11:23
From ヒロ
Sub 起きてる?
大ちゃんおはよ(^-^)!!!!!!!!!!!
今日行けるよ。何時頃がいい???
これからジムに行こうと思ってるんだけど、早い方がよければそっちに行くよ?
って言うか、大ちゃん起きてる???
まだ寝てる???
時間入れといて(^-^)!!!!!!!!!!!!!!!!
−END−
08/12/06 11:25
From 大ちゃん
Sub Re:起きてる?
寝かせて!
2日寝てない。
ヒロの好きな時間に来て、勝手にあがっといて。
アベちゃんに言っとく
−END−
08/12/06 11:28
From ヒロ
Sub ゴメン!!!
OK(^-^)!!!!!!!!!!!
起こしてゴメン!!!!!!!!
大ちゃんが起きる頃見計らって行くよ(^-^)!!!!!!!!!!
−END−
・・・18:00・・・
また無理して・・・。
ジムによって買い物して、そろそろ大丈夫かなと思って訪れた場所で、彼はぐっすりと眠っている。
ベッドに倒れこむようにうつ伏せで、顔だけ横に向けて小さな寝息を立てている。
『死んだようになって眠る。』
まさにそんな言葉がしっくりとするくらいの熟睡っぷりだった。
どうしてこんなに無理しちゃうんだろうな〜。もう、いい歳なんだし、そろそろ本気で身体の事も労わってやらないと、気力だけでどうにかなるもんじゃないのに。
最近如実に感じ始めた老いの気配。まだまだ自分だけは若いつもりでいたけれど、身体はそんな誤魔化しなんて聞いてくれない。
確かに同い年のやつらに比べたら、それなりに金もかけてるし、メンテナンスも充分してるつもり。それでも、無理は無理として翌日にはっきりと現れるようになってしまった。その証拠にオレなんかオールで遊ぶなんて事、出来なくなった。昔はオール、仕事、オール、仕事なんて平気でやってたのにな〜〜。
あぁ、止めよう。考えるだけでジジムサイ。気が滅入る。
小さな寝息。この人も、歳をとったよな。
顔にかかる金色の髪をそっと掻き揚げて、しみじみとその顔を見詰める。
いい歳のとり方をしてるんじゃないかって思う。今のこの人の顔も好きだ。
昔のあの少女漫画にでも出てきそうなキラキラした感じも嫌いじゃなかったけど、オレにはちょっと眩しい感じがしてた。キャリアとか考え方とか、そんなものも全く太刀打ち出来なかったからなのかも知れないけど、あの頃のこの人はいやに輝いて見えた。隣に居るのが申し訳ないくらいに。だから今のこのちょっとくたびれた感じの彼に何故かホッとする。目尻に出来た皺とか、伸びっぱなしのヒゲとか、そんなありのままを見せてくれていることにホッとする。
昔は完璧すぎたもんな、ホントに。
トイレなんて行きませんなんて言い出すんじゃないかと思うくらい、日常生活を垣間見せなかった。今にして思えば、それだけ彼も緊張してたって事なんだけど。こんな簡単な事が解るまで、オレは随分自分の存在を不甲斐なく思っていたっけ。
ボサボサの髪、たまに飛び出す男臭い暴言、オヤジギャグ、溜まって行く吸殻。あの頃の彼からは想像出来ないこれらのアイテムに囲まれた今の彼が好きだ。しょうもない事でゲラゲラと笑う、今の彼が好きだ。『だって天使だもん』って伸びかけのヒゲを必死に隠してほざく、彼が好きだ。オレを誘うのが上手くなった、彼が好きだ。
どうしてだろうね、ファンが見たら幻滅するような光景だろうに、オレは益々彼が好きになっていく。だって40も越えた男だぜ?そのくらい当たり前だろ。彼がそうしてくれるから、オレも気を使わずにオヤジでいられる。こんなステキな歳のとり方ってないね。
たとえこの先、彼が禿げようが、デブろうが、彼を愛せる自信がある。なんだろう、この根拠のない自信。でも好きになったのは彼の外見じゃないから。もしかしたらオレが初めて容姿じゃなく惹かれた相手なのかも知れない。そりゃあ、確かに容姿が全く関係ないとは言わないけど、でも、男だぜ?普通ありえないだろ。でも、そんな垣根を乗り越えて、オレは彼が好きだ。コレが総ての答えじゃないのか?
「そういや、最近ちょっと腹回り、ついてきたよな〜〜大ちゃん。」
何気なく言ってしまった。昔なら顔を真っ赤にして
「信じられない!!そう言うこと普通言う!?」
って逆ギレされてたとこだけど、この前の彼は
「じゃあ、また激しいダイエットさせてもらわなくっちゃ。」
って意味ありげに流し目をして見せた。
ホント、たまんないよね、こういうところ!!この切返し!!オヤジになった証拠だよ(笑)
でもそんな彼がたまらなく好きなんだよ。オレもどうかしてる。
未だ目を覚まさない彼の顔を見詰めながら、ぼんやりと思う。
この人と、こうして一緒にいることが出来て、本当に良かった。
出会わなければ、きっと何も考えずに済んだだろう。元来いい加減なオレだから、こんなに物事を色々考える事なんてなかったかも知れない。彼といるといろいろ考えさせられる。それが今のオレにとって心地良い。
本当に大切なんだよ、大ちゃん。
だから、もっと自分を労わってよ。
目を覚ましそうにない彼に寄り添ってそっと目を閉じる。彼の体温が心地良い。泳いだ後の疲れからか、彼の寝息の魔力なのか、そのままオレの意識は遠のいた。彼の呆れた声に起こされるまで、幸せな夢の中。
「来たんなら、起こせよ!!」
そう彼は喚いたけど、いいんだよ、大ちゃんの身体の方が心配だよ。眠れる時は目一杯寝ないと。オレはいつでも来るからさ。大ちゃんが呼んでくれればね。
20081206 END