電車に揺られて、堀Jと2人、しばらくゆっくりとした時間を過ごす。

 

電車って乗らないから、何か面白い。

 

次々に過ぎて行く駅名を確認しながら、まだかな〜〜なんてぼんやりしていた。

 

と、堀Jが、

 

 

「ところで、どこに行くんですか?」

 

 

「え?ヒロの家。バレンタインだからね。チョコを渡そうと思って。」

 

 

そう答えると、

 

 

「・・・・。もしかして、反対じゃないですか?」

 

 

「えぇ!?逆方向なの???」

 

 

「もしかして・・・電車乗ったことないでしょ・・・。」

 

 

図星・・・。

 

 

「そのチョコ、僕が食べてあげますよ。」

 

 

しれっと言い出す堀Jに僕はヒロから遠ざかる窓の外を見て叫んだ。

 

ばかぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜!!!!!!!

 

 

 

   END