「ホントごめんね〜〜〜。」
結局ヒロの家まで送ってもらうことにした僕はしーちゃんの運転する車内でゆったりした時間を過ごさせてもらった。
「悪いと思ってないでしょ、どうせ。」
ボソッと呟くしーちゃんの声に、
「そんな事ないよ!!ね、これ、お礼!!」
って小さな箱のチョコを取り出した。
「バレンタインだからね。」
いきなり出てきたきちっとした物に、面食らったしーちゃんに説明する。
「まぁ・・・いいんですけど・・・。」
諦め顔のしーちゃんはチョコを受け取ってため息をついた。
「長く付き合ってると、いろんなところが見えてきてやだなぁ・・・。」
「え?何か言った???」
しーちゃんは苦笑しながらハンドルを切った。